学校長 宮里 満男
【 環 境=平久保時間 】
青々とした芝生が地を覆い、そこが野鳥・サギたちのえさ場となっている。同じ場所で、子どもたちは、走り・跳び・汗を流す。そこは、平久保小学校のグラウンド。朝、出勤すると、金色に輝くサナギの様子を伺う。登校する子どもたちは、職員室や校長室に立ち寄り、「おはようございます。」と挨拶をしてくれる。その後、青々とした芝生の上で、子どもたちと共に、毎朝のラジオ体操時間。南の島の青空へ向け背伸びをする。おいしい給食をランチルームでいただき、窓越しにサルスベリの木に目をやると、今日もミミズクと目が合う。下校時刻になると、職員室や校長室の出入り口では、子ども達が顔をのぞかせ、「さよなら」とお挨拶をする。これが、平久保小学校の平久保時間。
【 教 育 】
本校の子どもたちは、入学した翌日から学校の中核となって行事の準備や運営、日々の校内美化活動に取り組んでおります。低学年の子も高学年の子も実に頼もしい働きぶりを魅せます。低学年の子は高学年のように、高学年の子は大人のように働く姿が、印象的です。私は、「経験を重ねることで、『出来ること』が増えるのだ」ということを、子どもたちの姿から感じ取り、そのような子どもたちを誇らしく思えます。このような子どもたちの将来をより豊かにするために、「創造する力」を身につけさせたいと願います。
「答え探しから脱却し、納得できる答えを創造する力」
大人や教師が期待する「正答」を探すのではなく、論理が担保された「納得解」を
創造する力。突拍子もない発言でも、その発言に至る「経緯・理由」を子どもに尋ね
てください。子どもたちの発言は、思考の現れです。そこには、大人の想定を超え、
論理に担保された「納得解」が存在することがあります。
この「創造する力」は、多様な価値観を意識しつつ生きていく我々大人にとっても必要不可欠なスキルであり、もちろん、私自身もこの石垣島北部地区にて、このスキルを高めて参りたいと願っております。